「パレード」
「パレード」 行定勲監督 2010年 吉田修一著
山本周五郎賞受賞作品を「セカチュー」の行定監督が映画化。
物語は一つのアパートをシェアする、5人の若者のふわふわした
誰も人物像がはっきりしない雰囲気を描いている。
吉田修一さんといえば「悪人」が有名だが
残念なことに、私は原作をまだ一冊も読んでいない。
ただ、この映画からも、そして「悪人」からも伝わってくるのは
普通に暮らしているように見える人間がはらんでいる
禍々しさとか奥の深さとか、目には見えづらい怖さなのかもしれない。
彼らの住む町で起こる連続婦女暴行事件をきっかけに
少しずつ、明らかになってくる、一人ひとりの本当の内面。
誰にも言えないけれど、それをしないと自分でなくなってしまう
そんな行為や行動を、どんな人間でも持っているのだろうか。
「人間とは謎である」と17歳のときに書いたのは
ドストエフスキーだそうだが、吉田氏のテーマもまた
人間の底に流れる、それぞれの謎に迫ることなのだろうか。
この本はもう、出版されて時間が経っているので
図書館に久しぶりに出かけて、借りてみたいと考えている。
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